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2008年2月 5日 (火)

日本の食糧・食品問題を俯瞰する―中国製農薬ギョーザ事件

1.起こるべくして起こった中国製農薬ギョーザ事件

今中国製農薬入りギョーザ事件で、日本国内が蜂の巣をつついたような騒ぎになっています。しかも深刻なのは検査で発見されたのではなく、それを購入して食べた消費者に被害が出て発覚したことです。今のところ一人の死者も出さないで済んでいるところが救いです。現在既食被害者は500人ぐらいですが、実際の被害者はもっと膨大な数になるだろうと言われています。

この事件でさらにショックなのは、消費者にとって食の安全の目安となる大手食品企業の名がズラリと並んでいたことです。JTフーズ(日本たばこ、数兆円の巨大企業です)、加ト吉、生協(食品安全のシンボル的存在でした)、味の素、日本ハム、江崎グリコ…、いずれも日本を代表する優良食品企業です。
新聞やテレビを見ていると大手食品企業が、低価格と数量の確保から70~80%を海外から輸入、しかもそのほとんどが中国から輸入されているということです。それがスーパーで売られ、外食産業に売られ、中国産とも知らずに人々の口に入ってしまうのです。恐ろしいことですネ…。
しかも輸入された食品が検査されるのはわずか数%、ほとんどは素通りです。だからこの事件は起こるべくして起こったとしか言いようはありません。

2.「中国の危ない食品」

これは周勍という中国人が書いた本のタイトルです。昨年夏この本を買って読んでいるうち、読んでいるだけで胸が悪くなり、その後2~3度近くのスーパーから買ってきたつまみを食べ、変な味がするとか苦いとかですぐ吐き出して生産地を見ると中国なので、その後中国産は避けるようになりました。私のような貧乏人にとってはとにかく安いので手が出そうになるのですが、病気になったり死んでしまっては元も子もありません。

この本「中国の危ない食品」中国食品安全現状調査(草思社、1400円)は2006年度のドイツ「ユリシーズ国際ルポルタージュ文学賞」佳作を受賞している、国際的なルポルタージュです。簡単に前書きを紹介してみましょう…。

<ブックカバーコピー>
中国食品が世界の食卓を脅かしている。だが国内の食品汚染はもっと深刻だ。ホルモン剤を添加した養殖水産物が原因で性早熟児が現れた。喘息治療薬で赤味化したブタ肉による中毒事件の多発。発癌性のある合成染料で卵の黄身を鮮やかにする。下水に廃棄した使用済みの食用油を採取し、再度食用油として販売。農地には水銀がしみこみ、水道管の8割に鉛塩が使われている。不衛生・利益優先・安全無視。いったい中国では何を食べたらよいのか?4年にわたり、食品の安全問題を取材してきた中国人ジャーナリストが、恐るべき実態とその社会的背景に鋭く迫る。

<目次前カラー写真ページ>
・北京市内の野菜市場。農薬汚染の可能性もあるが、自分で確かめるしかない。(個人がどうやって確かめるの?)
・汚染されたカワメバル。(桂花魚)
・マラカイトグリーン(合成抗菌剤)に汚染され、緑色になったスッポン。(鮮やかな緑色のスッポン?)
・江蘇省の豚肉取引場の、豚肉に含まれていた肉赤味化剤使用の肉を食べたスポーツ選手が出場停止になる。→肉赤味化剤は北京をはじめ全国的に使用されている。
・スーダンレッド(合成染料)入りと思われる赤卵黄タマゴも全国的に売られている。

とにかく230ページの本を我慢して読み通したが、読んでいて胸が悪くなった。食品の本を読んでいて胸が悪くなったのははじめてである。そういえば昨年の夏テニスクラブの仲間が、家族で中国に観光旅行に行き、帰ってきて3ヶ月ぐらいは具合が悪く(肝炎のような症状)テニスを休んでいた…。

とにかくやっていることがムチャクチャで、日本で食品偽装などが起これば、企業は国民に謝罪し、経営者は交代し、場合によっては企業が倒産し、経営者は最悪の場合自殺したりする。ところがこの本を読んでいると、事件を起こした中国人は反省の色もなく、他の場所に行って同じことをする。儲かればよい、病気になったり死んだりしても自分には関係ない。このモラルのなさはさすがに近頃の中国人だと逆に感心してしまう。

今の中国人は国を信じず(ずいぶんヒドイめに会った・・・)、周りを信じず(近隣や親族も安心できない)、自分しか信じない。著者はこの現象を今までの中国政府の政治・経済政策により生まれたとしている。(文化大革命では3000万人が死んだ?)

悲惨なのは一般の中国人で、汚染された水を飲み、汚染された食品を食べ、近年癌と肝炎が急増しているという。だから沿岸部の金持ち達は自国の食品を食べず、輸入された高価な食品を食べている。つまり自分の国を全く信用していない。日本が中国で食品を作り、いくら安全面や管理面に注意を払っても、中国の土地が汚染されており、河川・湖沼が汚染されている限り安全の確保は難しい。(石炭が中国のエネルギーの中心=70%なので、煤煙による土地の水銀汚染は免れず、また無数の無責任な企業が有害物質の垂れ流しを続けている。)

3.間違っている日本の食糧政策

昨年日本の食糧自給率がとうとう40%を切った。欧米先進国はみな自給率100%前後を維持しているのにである。
食糧は単に食料ではなく、エネルギーや産業と共に国の基幹をなすものであり、国家運営の戦略的物資でもある。日本は国も企業もその認識が残念ながらない。AHOかッ!

日本は優秀な技術国家であるが基本的なところで抜けている。今の困難な状況は大昔から分かっていたはず。官僚も政治家も経営者も皆BAKAだッ!大きな国家的視野がない。

4.日本が基本的におかしいところ。ここ数年の世界的流れ・・・

①石油価格の高騰(以前からわかっている流れ)
②地球温暖化による諸々の被害→異常気象、干ばつ→世界的食糧不足・水不足(これも予想できた流れ)
③代替燃料の開発→エタノールの増産→トウモロコシの高騰→食糧の高騰・不足(当然こういう結果になる)

こういうことが予測できたはずなのに、官僚・政治家・経営者は無為無策。(儲けるだけがビジネスなのか?事業なのか!)

そして我が国は農業を衰退させてはいけない!食糧自給率を上げることは、国家の安全保障にとって不可欠な政策。しかしいまだに国は減反政策を続けている。質の高い農産物を作り、国内だけではなく海外にどんどん輸出していくべきだ。農家は減らさず、構造改革を進め効率化を図る、さらに農家に所得保障をし(最低限の生活ができる)そうすれば農産物の価格に振り回されずに、日本の食糧を確保しさらに輸出を進め、食糧自給率を上げているハズ。

さらに林業も見直すべきだ。日本の60数%が山林なのに、木材の80数%が輸入というのは一体どうなっているのか?その結果東南アジアの熱帯雨林を壊滅させ、さらに北方寒帯林にまで手を伸ばしている。つまり日本は悪意なき環境破壊大国だ。こんな恥ずべき事は止めるべきだ。人類が破滅したとき、多分日本も人類破滅の大きな要因として地球の歴史に残るだろう。恥ずべき日本人、見境なく世界の自然を破壊していった日本商社群。今もアメリカ、中国とともに、アマゾンを破壊し大豆を植えようとしている。

数年前大手商社の偉い人と話をしたが、その辺の自覚は全くなかった。その人は日本の食糧自給率は0%でも良いと言った。(なんと愚かしい)日本が木材を大量輸入すると、途上国の人たちが喜ぶと言った。(環境破壊への反省はないのか?)多分この人達は地球が滅ぶことより、食糧や木材の輸入が大事なのだろう。(メクラめッ!)

最後に、私がこれまで提案してきた農業の活性化企画等を参考に添付します。
農業については今後、日本の農業と環境の保全のための「農村エコパーク企画」を書こうと思っていますが、このごろ歳?でなかなかすぐに手が動きません・・・。

<農村エコパーク企画コンセプト>
日本の農村農業(小型農業・家族農業)や近くの里山を守るためには、これらを一体化した地域企画が必要ではないか?
農業の大型化だけではなく、地域ごとに農村農業+里山の保護+山林の保護を一体化した「エコパーク認定」をしていく。エコパークはひとつの村が共同で事業に当たるもので、美しい日本の農村景観を守りつつ、中山間農地や里山を整備し、山林を整備し、そのすべてで「○○村エコパーク事業」となる。そしてその村その村の農産物、観光、宿泊施設、木材、イベント(村祭り、田植え、収穫祭、里山・山林整備・・・)等の事業資産を整備していく。そしてそれぞれの都市からの観光サポーターを確保する。
こうして日本の寂れていく農村や中山間地は、若返りも図れ新たなエコパークあるいはエコビレッジとして生まれ変わる。

●アグリパーク企画(自然・農業体験公園企画、すでに全国でいくつかのアグリパークが誕生)

●クラブJA企画(農産物・農業体験・就農に関するトータルサイト)

●おこめ・ごはん消費拡大プラン(減反などはせず、多様な用途全体の中で需要拡大を図る)

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